先日ルポールのドラァグレース、シーズン12のグランドフィナーレが行われ、遂にWinnerが決定しました!シーズン12は放送が開始されてすぐに、キャストの一人であるSherry Pie(シェリー・パイ)の事件が発覚したり、新型コロナウィルス感染拡大により、今年の春に撮影される予定だったグランドフィナーレがリモート撮影になるなど、波乱万丈、様々な事が起こったシーズンでした。シーズン12、グランドフィナーレ前に関しての記事はコチラ
スタジオで技術スタッフがいる中での撮影でなく、自宅で撮影しなければいけないなど、慣れない環境の中でも それぞれ出来る力を出し切って終えたシーズン12のフィナーレ。クイーンたちのファッションを中心に見ていきます。
まずはシーズン12のクイーン 全員のファイナルルックをチェック!
大勢の観客の前で披露できなかったことが惜しすぎる程ステキな衣装たち。アメリカはロックダウンにより、デザイナーとのやり取りが難しかったり、フィッティングなしでフィナーレのルックを用意しなければいけなかったりと、とても大変だったようです。
Dahlia Sin(ダリア・シン)
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シーズン12で一番最初に脱落してしまったダリア。エピソード3で演じたブロッコリーの格好で脱落後にも何度かカメオ出演してきましたが、フィナーレのルックもまさかのブロッコリーカラー!しかも色だけじゃなく、4つ付けているヘアピンに、まさかのブロッコリーのチャームが付いています(笑)衣装はChristopher Palu(クリストファー・パル)。ジャンのファイナルルックも、クリストファー・パルです。
Rock M. Sakura(ロック・エム・サクラ)
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背中に巨大なリボンをあしらったロックの衣装。J-POPやK-POP、マンガ好きなロックらしく、最後までロックの世界感満載!生地は(おそらく)歌舞伎町のネオンサイン柄です。胸元や背中、ヘッドドレスには、少し意味がおかしい物もありますが、日本語で”愛してる” ”サクラ” ”ラッキー”などと書かれたキーワードはロックが書いたものです。
Nicky Doll(ニッキー・ドール)
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テーマは道化師。14世紀のヨーロッパがコンセプトで、襟と帽子がその世界観を演出しています。自身の子供時代へのオマージュを込めた衣装でもあり、CLAMPの大人気漫画”カードキャプターさくら”や、ジャン・ポール・ゴルチエ、ディオールからインスパイアされた衣装です。色々なトーンのラベンダー色が重なってできたスカート部分は着脱可能です。
襟はもっとボリュームがあった方がバランスがよかったんじゃないかなぁ。
Aiden Zhane(エイデン・ゼイン)
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個人的にエイデンのファイナルルックを心配していたんですが、意外!ステキ!エイデンの世界観はそのままに、ちゃんとグランドフィナーレらしくゴージャスな衣装!エイデンが接写写真を載せていますが、近くで見るととても凝った作りです。
「『エイデンはどうせ地味な事しか出来ない』と思っている、自分のことを嫌っている人たちに、素晴らしい衣装で、中指を立ててドラァグレースを終えたかった」と語っていたエイデン。気持ちよくファイナルを迎えられたようで良かった。
Brita(ブリタ)
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ジジとコーンブラが被ってしまいましたが、色々な着方ができ、着脱可能なブリタの衣装は、ショーの時に使い勝手が良さそうです。コーンブラ部分も着脱できるの凄い!
元々ブリタのオリジナルアイディアではなかったそうですが、マドンナにインスパイアされたコスチュームは、スタッズやラインストーンがこれでもか!と華美に施されていてゴージャス。
Jan(ジャン)
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ジャンがまさかのルック!どちらかと言うとエイデンが着そうなコンセプトですが、ジャンもとっても似合いますよね。
見たままの通り、映画”シザーハンズ”からインスパイアされた衣装。一見するとあまり凝った作りに見えないですが、生地が凄く凝っていて、ハサミで切られた生地を組み合わせたような作りが、目の錯覚を利用してスタイル良く見せています。
Widow Von'Du(ウィドウ・ヴォンデュ)
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ウィドウそう来たか…!ブラック・ウィドウ(という蜘蛛の種類)をイメージしたファイナルルック。頭の部分の作りが雑と言うか、少し勿体ない気がします。
顔にも蜘蛛のメイクを施して、とことんブラック・ウィドウ。自動で操作できる蜘蛛の足付きです。この装置は、有名音楽フェスのUltraで踊るダンサー集団、”ウルトラ・エンジェルズ”の衣装のギア部分も作っているBionic Concepts(バイオニック・コンセプツ)が作成。
Heidi N Closet(ハイディ・エン・クローゼット)
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とっても素敵なデザインで似合っているんだけど、他のエピソードで既に見たことがある感じ。
ハイディ自身は、「このルックはシーズン12の撮影中とその後のハイディの成長を表すもの。”ハイディ・エン・クローゼット”をネクストレベルにするため、自分を奮い立たせてきた」とコメントしています。
Jackie Cox(ジャッキー・コックス)
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シックに黒でまとめたジャッキー。MONDO GUERRA(モンド・ゲラ)という、プロジェクトランウェイで優勝したデザイナーズブランドの2019年SSのコレクションから、ラインストーンとオーストリッチがあしらわれたメッシュのロングドレスを選びました。ちなみにこのドレスが発表された際、シーズン9の勝者、Sasha Velour(サーシャ・ベロア)が「これステキ!」とコメントしていました。
Gigi Goode(ジジ・グゥッド)
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鮮やかなターコイズカラーが印象的なジジのドレス。1984年FWで発表されたジャン・ポール・ゴルチエのコーンブラと、マドンナの衣装にインスパイアされたコスチュームです。ヘルメット好きのジジらしく、ファイナルルックもヘルメット付き!この衣装はジジの友人であり、歌手のLIZZO(リゾ)のスタイリストをしているMarko Monroe(マルコ・モンロー)が作成したもの。
Jaida Essence Hall(ジェイダ・エッセンス・ホール)
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ファビュラス!ガゥジャス!世界観が最高すぎるジェイダのファイナルルック!この顔周りの立体的な宇宙空間、どうやって運んだのか気になる…。
ほぼ全ての衣装を自身で作っているジェイダですが、ファイナル用のコスチュームはJoshua Aponte Designs(ジョシュア・アポンテ・デザインズ)が担当。”The ESSENCE of the Universe is LOVE”がテーマで、「ジェイダの美しさと愛に溢れたエネルギー”にインスパイアされた」とのこと。インスタで制作過程が見れますよ。
Crystal Methyd(クリスタル・メスィッド)
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ファイナルルックは画像4枚目。流石クリスタル…想像の遥か上を行くコスチューム(笑)”THEクリスタル”すぎて何も言えない(笑)
このコスチュームは、中南米のお祭りや誕生日で最後に行われるゲーム、ピニャータから発想を得たもの。ピニャータとは紙製のくす玉で、吊るしたピニャータを棒で叩き割ると、中からお菓子が出てくるというものなんですが、クリスタルっぽさ全開です。
ルポールのドラァグレース シーズン12の勝者は…!
そしてルポールのドラァグレース シーズン12の勝者は…!
Jaida Essense Hall(ジェイダ・エッセンス・ホール)!!!
これは最後のリップシンクバトルでジェイダが着用したルックです。ジェイダのファイナルルックも手がけたJoshua Aponte Designs(ジョシュア・アポンテ・デザインズ)が制作。曲の最後に王冠を被っているように見える、ドラマティックな演出が待っていました!これはただただ素晴らしかった…
ファイナル前のレッドカーペットでは、エイデン、ハイディ、ダリア、ニッキー、ブリタの5人が、ジェイダがWinnerになるだろうと語っていました。一番近くで見てきたクイーンたちが一番、Winnerに相応しいのは誰なのか分かっていたんでしょうね。特にニッキーはジェイダのWinnerを願い、厚いサポートをしてきたんだとか。
そんなジェイダは、シーズン12のオーディションを受ける前、実はシーズン7のオーディションも受けていました。それ以降ルポールのドラァグレースに関わっていませんでしたが、シーズン11のグランドフィナーレで、Silky Nutmeg Ganache(シルキー・ナツメグ・ガナッシュ)のメイクを担当。
2回目のオーディションで、ルポールのドラァグレースへの出演が決まりました。シーズン12内でジェイダが着用しているコスチュームは、ほぼ全てジェイダの手によるもので、プロモーションで着用している、星条旗イメージのドレスは、プロモ撮影の前日に作ったものだったそう。
こちらは、ジェイダがWinnerになった次の日の動画。地元から生まれたクイーンを祝福するため、沢山の人がソーシャルディスタンスを保ってお祝いに駆けつけました。
Celebrating our hometown queen!!! @jaidaehall WE LOVE YOUUUUU!! pic.twitter.com/cJwvqzAQCA
— LynSanity (@LynKream) May 31, 2020
めちゃくちゃハッピーな動画じゃないですか?♡
今アメリカでは、5月25日にミネソタ州ミネアポリスで起こった、黒人男性が白人警察官に首を圧迫されて死亡した事件がきっかけで、アメリカ全土のみならず、世界中で抗議活動が続いていて、今回のジェイダの優勝を「黒人だから優勝した」「事件が起こっていなくて、ジジが失言していなければ*ジジが優勝していた」と一部妬みのような意見も出ていますが、今回の優勝は紛れもなくジェイダが実力で勝ち取ったもの。シーズン12で常に安定感のあるパフォーマンスを見せてきたジェイダが認められた結果です。
*これはミネアポリスの事件直後、「I can't breath…(息が出来ない…)」と訴えながら亡くなってしまった黒人男性を、その気がなかったとしても、白人のジジがネタのように「I cannot BrEaThE」とツイッターに投稿したことで、侮辱している、と大批判を受けたもの。特にこのデリケートな時期に、こんなこと軽々しくツイートしてしまうのはダメですね…。この件以外にも、ジジは最近SNS上でいくつかやらかしてしまっていたんですが、ここでは割愛します。
とにかくジェイダの今後の活躍が楽しみです。おめでとうジェイダ!!!
シーズン12のMiss Congeniality(ミス・コンジニアリティ)は…!
ミス・コンジニアリティとは、ミスコンなどで、ムードメーカーや一緒にいて楽しかった人物に贈られる賞で、優しさと人間性を持ち合わせている、愛されキャラの人が選ばれます。
そして今回、シーズン12のミス・コンジニアリティに選ばれたのは、納得のHeidi N Closet(ハイディ・エン・クローゼット)!
クリスタルもそうでしたが、みんなの癒し&愛されキャラのハイディ。歌手のRihanna(リアーナ)もシーズン12のメンバーの中で唯一、ハイディのSNSをフォローしています。
ちなみにハイディ、ディズニー音楽が好きだそうで、特にヘラクレスのサウンドトラックが好きなんだとか。趣味がかわいい。
様々なドラマがあったシーズン12ですが、終わってしまって悲しいですね…。ですが早くも今週6月5日から、ルポールのドラァグレース オールスターズ シーズン5が始まります。こちらも楽しみに待ちたいですね!